鬼呼びの花嫁
転校してきてから二週間が過ぎて友達もできた。
隣の席のミイちゃんとは話が合っていつも一緒にいた。
「女の子って普通の人間と全く変わりがないよ。違うとすれば、同族としか結婚しないくらいのものだよ」
「ふーん」
そんなミイちゃんと日曜日にふたりで出かける約束をして、お昼ごろから買い物に出掛けた。
学校と違い、人間がいる普通の街。
もの珍しそうにみられることもなくてふたりで街を歩くのが楽しかった。
アイスを食べたり、服を買ったり。
キキーッ
鋭いタイヤの鳴き声が突然響いた。
振り返るとパトカーに追われた赤色の車が見えた。
隣にいたミイちゃんが悲鳴を上げた。