鬼呼びの花嫁



煙が上がってく。


「よせ、燃える」

「……離して!ミイちゃんがっ!!」



あの車の先に、ミイちゃんがいるの。
車がミイちゃんを跳ねた―――



「離してっ!!」


助けるの、わたしが。

あの車の先にミイちゃんがいるんだから!


手を伸ばして近寄ろうとした瞬間に車が爆発した。
爆風で目が焼けた。



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