クールガールと獣《ケダモノ》くん
名前…呼ばれなかった。


ツンツン頭の女じゃない。


キュッと胸が締め付けられた。


「恭二の友達の彼女さんかあ。よろしくね~」


まるで佐原恭二の彼女のように、私に言ってくる。


よろしくね~なんて
言うほど私は性格が良くないから…


「……。」


無視した。


「この子、ちょっと人見知りだから。
わりいな。じゃ、恭二俺等行くから。」


「え~せっかくだしぃ、
みんなでご飯くらい行こうよ~」


「いいんじゃん?
行こうぜ。」


佐原恭二が何を考えてるかわからない。


「結衣、大丈夫か?」


「別に。構わないわよ…」


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