クールガールと獣《ケダモノ》くん
「大丈夫か?」


優しい言葉なんてかけないで。


「平気。」


「ルイと最近一緒にいるんだな。」


「うん。
楽しいよ。すっごく。
恭二がいなくても、私笑えるようになったよ。」


こんなことが言いたいわけじゃない。


「そっか。
ルイはさバカだけど
いいやつだよ。」


「知ってるわよ。」


「なあ。」


どうして切ない顔、すんの?


泣きそうな顔…すんの?



ガッチリした腕が私を引き寄せる。


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