クールガールと獣《ケダモノ》くん
ピリピリ…ピリピリ…



静かな部屋に響いた
携帯の音。



「はい…」


『泣いてんの?』


「泣いてない…」


『嘘つけよ。』


「泣いてない。悲しくなんかない!辛くなんか…『わかった…わかったからさ、とりあえず家いれて。』


「は?」


『窓見てみ?』


そう言われて窓を見たら、呆れるくらい明るい笑顔のツンツン頭がいた。


何で家知ってるの…




「ストーカー」


『早く家あけて~
暑くて死ぬ~溶ける~』


外はジリジリ照りつけている。


真夏の真っ昼間は
キツイよね。


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