クールガールと獣《ケダモノ》くん
「秋斗…俺等もう終わりにしよう。
お互い恨みあっても仕方ないだろ。」



「本当は…
わかってんだよ。アンタを恨んだって事実は変わんないこと。
俺んなかではさあの頃のアンタがいるんだよ。」


「前みたいにいかないかも知れない。
だけど、この際さ本当の兄弟になっちまったんだから。
弟と思いたいよ。」



床に座りこむ、秋斗を立ち上がらせた。


「前みたいに…
笑って会えたらいいな。」


そうなるように、
母親と向き合う時が来たんだ。



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