クールガールと獣《ケダモノ》くん
「夜分にお邪魔して申し訳ありません。
正幸さんにお話があって参りました。」


先に口を開いたのは
母親だ。


「本当よね。
常識ないのはさすが愛人だわ。」



顔は、もの凄く笑っているのに言い方はものすごくとげがある本妻。


「さつき…辞めなさい。
話があるのだろう?美沙子。」


「ええ。
私は正幸さんと別れます。」


「そうか。」


「今まで、本当にごめんなさい。
あなたの家族を滅茶苦茶にするつもりはなかった…
ただ…正幸さんを愛していた。」


母親は涙ながらに言った。



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