クールガールと獣《ケダモノ》くん
「結衣もさ、きっと
望まれてたと思うよ。」


「そうかな。」


「じゃなかったら、この世に産まれてこなかったし。」


それもそうだ。


産もうと思わなければ、
産まれないから。


「恭二…。」


「ん?」


「ここ、今月中に引き払うんだって。」


「俺ん家に来ればいいじゃん。」


「いいの…?」


「当たり前だ。
結衣の居場所になってやるから。
結衣の家族になってやる。」



「家族…?」



「今すぐってわけにはいかないけど。
俺はね、結衣とすっげえあったかい家族作りたいな。」


それってプロポーズ…?


まだちょっと早い気がするけど…


でも断る理由なんかなくて。


むしろ、恭二となら家族作れる気がするから。



だから、その時になったら


幸せな家族作りたい。



「あの人におめでとう言わなきゃな。」


「そーな。」




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