クールガールと獣《ケダモノ》くん
家に帰ると、恭二が帰って来ていた。


「あれ?今日早くない?」


「今日は早上がりにして貰った。
あ、クリスマス空けといて。」


「え?」


「クリスマス、連れてきたいとこあるから。」


「仕事は?」


「そんなんより、
結衣のが大事。」


ちゃんと考えてた。


「ありがとう。恭二。」


「ん。
あ、それとホストやめるから。」


「え?」


「やっぱりさ、時間合わないの嫌だし。
オーナーがね、新しい店出すんだ。昼はカフェで夜はバー。
俺そっちに行くことにした。」


「そうなんだ。」


本当はちょっと嫌だった。


恭二は何でもわかっちゃうね。



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