クールガールと獣《ケダモノ》くん
「ただいま~」


「どうした?恭ちゃん。」

ルキん家は、俺ん家みたいなもん。


ルキも独り暮らし中だから勝手に入る。


「暇になったから、
来てやった。」


「恭、なんかあった?」


「あーまあ。深刻な問題かもな。」


「深刻な問題!?
まさか、また人を殴って病院送りにしたとか!?」


「ちげえよ。バーカ。」


前はしょっちゅうあったけどな。


喧嘩も飽きたから今はしてない。


「じゃあ何。」


「俺さ、もう女を抱けなくなったかも…」


「え!?
まさか恭、恭子になったの!?」


どうしてそうなる…
女、女の俺が急に目覚めるわけないし。


「さっき、ホテルで女といたんだけど途中までしかできんかった。」


「途中までやって萎えた!?恭が!?」


「ああ…」


こんなことあり得ない。


「病気だな。病気。」


「だよな…」



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