クールガールと獣《ケダモノ》くん
結衣side


デートなんてしなきゃ良かった…


何故、思い出す…


獣の顔を…


あの無邪気な姿が
頭から離れない。


「お姉さん、今からどう?」


バイト終わり、
声をかけてきたのは…


「ツンツン頭、何してるの。」


「いやあ、綺麗な女が歩いてるから声かけちった。」

「あそ。」


何かとツンツン頭は
私に構う。


「アンタこそ何してんの?」


「バイト帰り。」


「バイト!?どこでバイトしてんの?」


「そこのカフェ。
来たらコーヒーくらいは
サービスするわよ。」


「え!?」


「何か?」


「あ…いや。
アンタからそんなこと言うなんて驚いた。」


「コーヒーおいしいから
飲んでもらいたいだけ。」

「ふーん。
なあ、ちょっと付き合えよ。」


ガシッと腕を捕まえられ
どこかに連れてかれる。


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