願う場所、望む奇跡



「本当に、そこからなんだ」


「え?」


「あ、イヤ、あの時初めてだからとは言っていたけど、まさか彼氏もだとは……」



そういえば、その話しはしていなかったと思い出した。

ここまで驚かれるとは、やっぱり珍しいのかな。



「彼氏どころか、好きになったのだって初めてだし」


「えっ?あ、え?そうなの?」



そこまで驚くようなことだろうか。

希少価値があるかもしれないけど、探せばいると思う。



「だけど、そのせいもあるのかな。イケメンに免疫がないの」


「それもあると思うけど……」



義哉を好きになった理由は、それだけじゃない。

たとえイケメンじゃなくても、好きになっていたと思う。



「んっ」



そんなことを考えていると、急に唇を塞がれてしまった。




< 100 / 274 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop