願う場所、望む奇跡
☆Secret.4
*時間よ止まれ
不安や幸せを感じながら日々過ごし、その中で義哉は就職を決めた。
どこなのか、仕事のないようとかも何も私は知らないけど。
ただ漠然と、義哉が卒業後は私たちはどうなるのだろうと不安はあるけど。
「あ、ヤバイ。もう、こんな時間だ」
悠長に準備をしていて時計を見たら、もう出る時間だった。
「お母さん、行って来ます」
「そっか、今日だったね。気を付けて行っておいで」
「はーい」
怪しまれることなく、私は家を出た。
今日は、義哉の就職祝いを兼ねて、以前より計画していた温泉旅行だった。
結局私は、義哉の提案により松本くんに協力を得た。
莉亜にはまだ、何も言っていなかったから。
松本くんは、ため息一つで承諾してくれた。
本当に甘えすぎていると思う。
義哉は、悠弥くんとこへ泊まりってことにして、協力してもらったみたい。
それで、義哉の方が先に出た。