願う場所、望む奇跡
莉亜も莉亜で、軽くあしらっている。
性格が悪くなりそう、なんて笑って言っていたけど。
「それにしても、違和感あるな。莉亜を心配する義哉って」
「お前の姉だし、姉さんの友達だから当たり前。悠弥も似たようなモノだろう」
「まぁ、お前の唯一の親友なんでね。嫌でも似てくるよ」
2人とも、似ている実感はあるんだ。
それよりも、私はいつまでこのままなんだろう。
2人が会話している間もずっと、義哉に肩を掴まれたままだし、顔も近くにある。
平然としているつもりだけど、ドキドキは止まらない。
イケメンは、傍にいるだけで心臓に悪いよ。
会社にもいるけど、ここまでのイケメンはいない。
だから、社内でドキドキすることはない。
悠弥くんもなかなかのイケメンではある。
類は友を呼ぶのか。
ドキドキしながらも、そんなどうでもいいことを思っていた。