俺様男子と無口な男子、キミならどちらを選びます?
クラス全員の叫び声が合わさった。
そして、全員が同じことを思っただろう。
『おいぃっ!?オーブラートもクソもねぇな!?』
と。
━━うわぁ…これ絶対に怒るよ…
「うわっ…ぜってぇ怒んじゃん。
女ってこえーからな」
などと、他人事のように見ている当事者。
でも…次の瞬間、みんながびっくりした。
「え、あっ…ご、ごめんなさい…
━━ほら、なにボケーとしてんのよ。
帰るわよ!」
部長さんらしき人が指示を出したんだ。
「ありがと…」
あっ!!
みんな、なぜファンクラブのみなさんが怒らなかったのか、一瞬で理解した。
だって、その男の子は…
私が想いを寄せていて、
ファンクラブのみなさんが群がっている理由の一つ…
アンちゃんだったから。