俺様男子と無口な男子、キミならどちらを選びます?
「あいつらに見せたいってどういうことだよ…」
「いや…その…やな…
あいつらに見せたら、早うに付き合ってくれるやろうし…
それに、私の想いも…」
エノキの言葉を聞いて、すぐに悟った。
━━あぁ。そういうことか。
『また』俺は、利用された訳だ。
「…ふっ…そういうことか…
分かった、もういい。」
「空…海?」
俺はその時どんな顔をしていたのだろう。
たぶん…笑ってるような、泣いてるような、悲しいような…
ぐちゃぐちゃに顔を歪めていたと思う。
そんな俺にエノキは驚いていた。
━━そして、俺は早くその場から立ち去りたくて…
逃げるように屋上を後にした。