Jamping!
「別に。むしろなんで迷惑だと思うの?」

真っ当に問いただしてやると、彼女は少し面食らったみたいだ。きっと、可愛いと思っている顔を使えば、簡単に媚びるとでも思ったんだろう。

「え…えと、何でもないよー!あっ、入学式始まるみたいだねー!もう、行かなきゃ!!」

早口に言って立ち去った。
フンッ、チョロいのよ。

火龍が溜息をついた。

「はー、やっぱりこの外見。少し変えようか?ベリーショートとかにしたら女の子ってイメージなくなるかもしれないな。」

そう言った火龍にものすごくツッコミを入れたい。いや、顔自体が整っているから意味無いよ…。多分余計に顔の綺麗さが目立つだけだって。

入学式を行う体育館に向かっている間、必死にベリーショートはやっても意味が無い。それをやったら、顔に自信があるからできるって言われると説明し、なんとか思いとどまらせた。

なんと、明日切りに行くと美容院に予約しようとしてたところだった。

変なところ臆病で、変なところ行動派。
火龍はそんな子だ。

水龍side.end

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