【続】想われたくて…―Side story―
カオリと別れ、駅へと向かった。


電車に揺られ、自宅の最寄り駅まで着くと


パラパラと雨が降り出している事に気付いた。


やべ〜


本降りになる前に、帰らないと!


そう思い、駅を出ようとすると……



ザァ―――――――ッ



一気にどしゃ降り……。


「ハァ〜。ついてねぇ。」


そんな独り言を吐き、しゃがみ込んだ。



タクシーで帰るか……。



タクシー乗り場へ目をやると、すでにたくさんの人が並んでいた。



並ぶの、めんどくせぇなぁ……。


しゃがみ込んだまま、頭を抱えていると……




「やだッ。どぉしよ〜!」


頭上から、女の子の声。



なんだ?



横を見ると、女の子の足。


どうやら独り言らしい。


俺はそのまま顔を上げた。




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