【続】想われたくて…―Side story―
ドクン―――ッ
へ?
今の、俺の胸の音か?
そのコを見た途端、鳴り響いた胸の音。
俺はとっさに自分の胸に手を当てた。
ドクドクドクドク―――……
まるで、短距離走でもした後の様な、心音のリズム。
なんだ?
なんなんだよ!?
俺、心臓の病気にでもなったか?
そんな疑問を抱きながらも、俺の視線は……
そのコの顔の位置で、止まったまま……。
そして、俺はゆっくりと立ち上がった。