【続】想われたくて…―Side story―
「……ごめんなさい。全然迷惑なんかじゃ……ただ、ビックリしただけで……。」


俯いてそう言った彼女に、やっぱり愛しさを感じた。


「そ、そっか。……俺こそ、急に聞いてごめんな?

そりゃ、会ったばかりのヤツに聞かれたら、驚くよな。」


俺はそう言って、ハハッっと笑った。


「……えっと……、あたし今携帯もって無いんで……安藤さんの番号とアドレス、書いてもらえますか?」

鞄の中から手帳の様な物を取り出す彼女。


おぉ?


「イイのか!?」


「はい!無事に携帯が手元に戻ったら、メールしますね。」


良かった〜!!


これで取り敢えず、繋がりが持てるぞ!


俺は彼女に渡された紙に、自分の番号とアドレスを書いた。


念のため、携帯の自局表示を見ながら。


ここで間違って教えたら、全てパァだからな。



書き終えた紙を彼女に渡すと


「ありがとうございます。じゃ、ごめんなさい。あたし、行かなくちゃ……。」


「おう。気を付けて!連絡、待ってる!」


「はい、おやすみさい!」



俺達は手を振り合い、別れた。




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