【続】想われたくて…―Side story―
俯いて言葉を濁す木村にフォローを入れるのは、やっぱり海。


「はははっ♪それはなぁ、安藤。お前が毎日の様に、女紹介してくれって星来にしつこいからだよ!」


あ……


そういえば、ホント毎日の様に言ってた気が……。


俺、ウザかった?


「そ、そうかよ。いや〜、悪かったな、木村!」


「いえ、そんな全然!!」


……明らかに苦笑いの木村。


「で、お前らが突然本物だってのは何だよ?あ、お姉さん、ビール1つ追加ね。」


俺は店員にビールを頼むと、一口程残ったジョッキを空にした。


「おお。あのな?俺も星来を見た瞬間、そんな感じだったんだよ!

しかも!星来も同じ様に感じてたらしい♪」


そう言った海は、幸せそうにニンマリ。



……あぁ。


そういう事か。


や、俺は最初から本物だと思ってたし!!



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