【続】想われたくて…―Side story―
「え!?えぇぇぇえ!?!?お姉ちゃんが!?安藤サン、お姉ちゃんに一目……わっぷッッ」


木村がバカな事を言いかけた瞬間、海が木村の口を、手で塞いだ。


海のやろう……


実来チャンの前で余計な事言うなよ……。


どう答えりゃイイんだよ!


「あぁぁぁあ〜……あ!俺、タクシー拾わなきゃ!」


返答に困った俺は、無理矢理ごまかした。


実来チャンは……


頭に“?”マークが浮かんでいるようだ。


そりゃあ……


“さっき話してた”なんて言われたら、気になるよな。


気分悪いよな……。


……タクシー拾って、さっさと帰ろう。


海達には、明日話そう。


「じゃ、お疲れ!」


俺はそう言うと、三人に背を向け帰ろうとした。


けど……


「安藤さん!」




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