【続】想われたくて…―Side story―
与えられた影響
仕事が終わって、携帯を開くと“不在着信あり”の文字。


相手は学生時代から仲の良い奴。



俺はそいつに電話を掛け直した。





中々出ない……。


まぁまた掛かって来るだろ。


そう思い切ろうとしたら……


「お〜安藤!仕事終わったか!?」


突然繋がった電話。


奴……伊藤のでかい声が聞こえた。


周りがガヤガヤと、かなりうるさい。


「あぁ!終わった!どした?」



周りのガヤガヤで伊藤の声が聞き取りにくい分、こっちまで声がでかくなる。



「お前この後暇か!?飲んでるから来いよ!」


飲んでる?


どうりでうるさいと……。


「まぁ別に予定は無いけど……一体誰と……」


「んじゃ、“喜楽”で待ってるわ!」



伊藤は俺の言葉を途中で遮り、身勝手に電話を切った。



アノヤロー。


誰と居るんだよ!?


勝手に切りやがって……。


行くしか無いのか? 



“喜楽”とは、俺達がよく使う居酒屋。


俺は仕方なく喜楽へ向かった。



今日はそんな気分じゃ無かったのに……。




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