【続】想われたくて…―Side story―
「あ!」


突然声を張り上げたのは木村。


“お似合い”という言葉に、一人ニヤニヤしてた俺は、焦って箸で掴んでいたおかずを落としてしまった。


「なんだよ木村〜。突然でけぇ声出すなよな。」


「ご、ごめんなさいッッ。あのですね?

実は今日、お姉ちゃんが携帯買いに行くって言ってたのを思い出して……。」


!!


申し訳なさそうに口を開いた木村の言葉に、再び驚いた。


「マジかよ!なんでお前、そんな大事な事忘れてんだよ〜。」


俺は、ついつい身を乗り出しながら言った。


「や、すいません……。」


そんな木村の謝罪は、耳に入って来ない。


携帯……


買うのか……。


連絡、来るのか?


や、昨日必ずするって言ってたんだ。


来るよな?


やべぇ、なんか心配になってきた。





……きっと来る。


いや、絶対来るッッ!




クソ〜!


ウズウズするぜ。






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