【続】想われたくて…―Side story―
喜楽に着き、店の中に入ると……


「いらっしゃいませ〜!何名様で?」



「え……っと……。」


店員の声を聞きながら店内を見回す。





……居た。



「連れが先に入ってるんで。」


俺は店員にそう返し、伊藤に向かって歩き出す。



あいつ……


やっぱりな。



はぁ〜。



伊藤は四人席に座り、向かいに座る二人と楽しそうに会話をしている。


俺が近付いてってるのにも気付かずに……。





「よぉ。」


俺は座っている伊藤に少し睨みをきかせて声を掛けた。




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