【続】想われたくて…―Side story―
「サヤカでぇす♪」


「カオリでぇす♪」



二人の女の子は、明らかに“外用”の笑顔で自己紹介をした。 


「サヤカチャンと、カオリチャンね♪二人共若いなぁ!何才?」 



まぁ俺のこの笑顔も“外用”なんだけどね。



「22才〜!」


俺の目の前に座っている、カオリが答えた。


テーブルに肘を付き、谷間を見せ付けながら。



「へ〜。俺らの5つ下かぁ。な、伊藤……」



伊藤に話を振ろうと、隣を見ると……



そっぽを向いて酒を飲んでる。


またかよ……。


こいつはちょっとでも放って置かれると、いじける。


「なんだよ、伊藤ぉ〜!話に入って来いよな?」


俺がそう言うと、伊藤はこちらに向き


「んじゃあ、席替えでもするかぁ!」




そう言ってニンマリ笑った。




< 8 / 64 >

この作品をシェア

pagetop