幽霊なキミ。
横になって、思う。




隣に誰かが寝てる安心感は久しぶりだった。





オバケだらけの夜に、明るいナオトだけがいてくれる夜は、なんだか特別な時間だった。






はぁ、と溜め息をつく。






ナオトは、今頃普通の生活に戻っているだろうか。




そして誰か他の女の子に笑いかけているのだろうか。




なぜか、胸がズキっと傷んだ。





(椿ちゃん椿ちゃん言ってたくせに……ばか。)



私は勝手に想像して怒って、そのうちに眠りに落ちていた。
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