幽霊なキミ。
「えー俺こう見えても繊細なんだよー?」



不満そうに声を上げるナオト。





「死んでたら毎日出てきそうで迷惑だわ。」




私はわざと吐き捨てるように言った。





ナオトはそれに、何故かぱっと顔を明るくした。



「な、何よ。」




「毎日椿ちゃんに会えるなら、死んでるのもありだね!」




「ば、バカ!死んでたら私にしか会えないし、そんなに死を軽く言うな!!!」



私は嬉しいような腹立たしいようなそんな気持ちだった。



ん?嬉しい……?



嬉しいわけない嬉しいわけない!!!




私は自分の中で強く否定を繰り返した。




その様子を見てナオトは




「俺だけの特別な椿ちゃん!」




と嬉しそうだった。





「それって、取り憑いてるっていうんだからね!!!」





私はまた怒った。
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