幽霊なキミ。
もちろん、ナオトがウザイ、キライなんて言うのは、嘘だ。
確かにナオトはうるさいけど、迷惑なんて思ってもいない。
ずっといてくれたらいいと思ってる。
だけど、そんなことを言ったら、ナオトは私から離れられないでしょう……?
私は、徹底的に嫌われなくちゃいけない。
私のエゴで、ナオトを縛ってはいけない。
……ナオトは傷ついたかな。
でも、生き返れば、それも、忘れるから。
傷つくのは私だけ。
名案だと思うの。
私はつぶやいた。
「そこにいられるのもウザい。どっか行って。」
しばらくして顔を上げると、そこにはナオトはいなかった。
柱時計がボーン、ボーン、ボーンと三回鳴った。