幽霊なキミ。


心には寂しいという風も吹いている。




それはとても冷たくて、私の心をえぐるような風。



ナオトは、私を忘れてしまったんだ。



もう多分、会える事はない。







だけど、それでも、心の真ん中に、笑ってるナオトがいる。



ナオトは、生きている。




昨日握ったあの手のような、生きているナオト。





その事実が、私を勇気づけてくれる。






私は重い体をなんとか起こして、朝の支度をした。






< 80 / 110 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop