幽霊なキミ。
「っていうかここどこ?」


「あたしの部屋よ」
 

「じゃなくて、何県?」


「△△県だけど何。」


「俺東京に住んでた気がするんだけどなんで?」
 

「知らわないわよ!ってか何?記憶無いの?」


「うーん、何も思い出せない……。」
 
 

頭を抱える彼。 



「厄介ね!さっさと成仏しなさい!お経はあげてあげるわ!」



「冷たくない!?…えーと、なにちゃん?」




「もう成仏するあんたには関係ないわ!! 摩訶般若波羅蜜多……」




私は問答無用でお経を唱え始めた。



彼は慌て始めた。
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