サヤちゃん。
 
「賢一、どうだったぁ?」

賢一の通知表を後ろから見ようとするこいつの名前は、崎大吾。

俺が唯一、気を許せる奴だ。

「すっげぇ!!さすが賢一だな。お前、足速いもんなぁ。」

感心する大吾。

「お前も体育5だっただろ。」

賢一の言葉に、大吾はニヤッと笑い返す。

俺たちは学年で1、2を争う運動神経の持ち主だ。

親友でもあり、ライバルでもある。

そんな二人に歩み寄って来る女の子。

「じゃーん。私も体育5だよん♪」

彼女の名前は桃崎藍。


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