サヤちゃん。
彼女も女子の中でダントツの運動能力の持ち主である。

「さすが藍だな。」

大吾が頭を撫でる。

「でしょ♪」

もっと撫でてというように、大吾を見る藍。

「そういえばさ、サヤちゃんっていう噂知ってる?」

いきなりの大吾の問いかけに俺は目を大吾に向けた。

「サヤ・・・?誰それ?」

一瞬、聞いたことあるような気がしたが、大吾の言葉で思考は閉ざされた。

「なんかさ、ここの旧校舎あるじゃん?そこでおにごっこするとさ、サヤちゃんが出てきてみんな行方不明になるとかで・・・」

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・ぷっ

同時に笑う藍と俺。

「真剣な顔して何言うと思ったら・・・大吾、そんなの信じてんの?」

笑いが止まらない。

「まじなんだって!!今有名な噂だし。」


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