サヤちゃん。
*2*

 放課後。

俺たちは旧校舎へ向かっていた。

「なんかドキドキしてきた。」

胸を押さえ呟く大吾に、俺たちは冷笑する。

「怖かったらやめてもいいんだぜ?」

「大丈夫だよ!!」

膨れっ面をする大吾。

「大吾って怖がりなわりには結構噂知ってるよね。」

「俺、情報通だから。」

ぶっきらぼうに答える大吾。

「ねぇ。」

そんな三人に一人の少女が声をかけてきた。


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