サヤちゃん。

「旧校舎に行くの?」

彼女は・・・確か山本優子。

クラスでは目立たない方で、俺はあまり好きではない。

「そうだけど?」

藍も同じらしく、ぶっきらぼうに答える。

「そう・・・サヤちゃん?」

・・・え?

俺は耳を疑った。

こいつがサヤの噂を知ってる?

「なんであたしなんかが知ってるの?って顔してる。サヤちゃんは有名よ。」

クスッと笑う優子の顔が不気味に感じた。

「サヤちゃんは存在する。絶対的な存在。人間を憎んでる。あなたたち、死ぬよ?」

そこまで一気に言うと、優子はそそくさと帰って行った。


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