私の彼氏さま!!
「奴はストーカー。
て事は、定期的に秋の家まで後をつけてれば2人が何時くらいに帰ってくるかとか、分かるわけなんだよ。
だからあの時、女は秋が早めに帰宅したのをいい事に家まで押しかけて、
抱くように言ったんじゃないかな」
「そう言われれば…納得できます」
「いま俺から話せるのは、これくらい。
あとはちゃんと2人で話しなよ?」
「はい。ありがとうございます、丸谷さん」
2人きりで話すのは少し怖いけど、
丸谷さんの話しを聞いて、思ったんだ。
一方的に話しているだけじゃダメだって。
ちゃんと聞いてあげなきゃ、って。
「私、本当のことを知りたい。
だから秋くんとしっかり話してきます」
ぺこっと頭を下げると、丸谷さんはクスリと笑みを零した。
「お礼言われるほどじゃないよ。
…頑張ってね、汐音ちゃん」
「ありがとうございます」
たたたっ、と駆けてきて勢い良く抱きついてくる愛羅。
「汐音、がんば、て…頑張って…」
そう話す彼女の声は震えていて、
少し鼻声になっていた。
「ありがとう、愛羅」
それからは少しだけ雑談をしてから
丸谷さんの家を出た。
愛羅の家に帰ってくるとさっそく秋くんにメッセージを送る。
《明日、話したいことがあります。
放課後学校の図書室で待ってます 汐音》
~~~♪~~~♪~
メッセージ受信。
《分かった。 秋》
その文章を何度も何度も見ながら、
そこで意識はフツリと途切れた。