私の彼氏さま!!
final episode:伝える想い
それから、3週間経ったある日の放課後。
私は2人の男子…秋くんと夕樹くんを校舎裏に呼び出した。
2人ともお互いに、まさか呼び出されたのが自分だけではなくもう1人いたのだという事に戸惑っている様子。
校舎裏に呼び出したのは、なるべく人気のない所で話しがしたかったから。
本当は屋上で話したかったけれど、
残念ながら屋上が開放されてるのは昼休みのみ。
かと言って、いま住んでる家は愛羅の家だから勝手に招き入れる訳にもいかない。
そんなこんなで、最終的に校舎裏になってしまった。
「あのね、2人に話したい事があるの」
「…うん」
「いいよ、何?」
秋くんは真剣な表情で頷き、夕樹くんは優しく微笑んで首を傾げる。
「私の気持ちを話すね」
すっ、と夕樹くんの方を見る。
「まず、夕樹くん。
私が辛い時や悲しい時、悩んでる時は傍で支えてくれた。
学校の時もいつも笑顔で話しかけてくれたよね。
私はそんな夕樹くんに何度も救われたよ。
本当にありがとう」
「困った時はお互い様だよ」
ふわりと微笑む彼につられて私も笑顔になる。
続いて、秋くんに目を移す。
「秋くん…。
私ね、秋くんと付き合えて本当に嬉しかった。毎日が幸せに満ちていて、何もかもが光り輝いて見えたの。何よりも人を愛する素晴らしさを教えてくれた。
だから、秋くんには感謝してる」
「俺も、汐音と付き合えて良かった」
少し寂しそうに、静かに微笑みを浮かべた彼。
「私ね、自分の気持ちに気づいたの」
2人をゆっくりと交互に見比べる。
「私は…、