私の彼氏さま!!




学校の敷地を出ていつもの道を1人で歩く。


「1人で帰るのって、いつぶりかな?」


歩みを進めながら、そんな事を呟く。



ここ暫く、色んなことがあったなぁ…


秋くんと付き合い初めて嬉しくて、
毎日がドキドキして。

すこし気まずくなった時もあった。

彼のことを信じられなくて別れた。



夕樹くんから、ずっと好きだったって告白されて…本当に驚いた。

彼と行った水族館はとても楽しかった。

私の全てを受け入れてくれた。



最後には2人とも想いを伝えてくれた。

それに応えることはできなかったけれど。





愛羅の家について、インターホンを押す。


ドタドタと足音がしてロゴの入ったTシャツにショートパンツ姿の愛羅が姿を見せる。


「汐音!」


「…ただいま、愛羅」


ぎゅっ、と私を抱きしめる彼女。

「おかえり」


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