私の彼氏さま!!
「うん。そりゃね、寂しいよ?
けど、一生の別れって訳じゃないんだし」
ケロリとした顔でそう言った愛羅に、私は思わず笑みがこぼれた。
「それもそうね」
きっと、また会おうね。
「じゃあ、またね…みんな」
ちょうど着いたタクシーに荷物を積み終えた運転手が扉を開けてくれる。
「またね!連絡待ってるから」
「汐音、元気でね」
「今度会うときはもっとたくさん話そうな」
玄関先までお見送りに来てくれた大切な、大切な友人たち。
「愛羅、夕樹くん、秋くん…。
うん、またね!!ばいばいっ」
手を振りながらそう言って、私はタクシーに乗り込む。
そしてゆっくりと動き出す。
私はミラーに映る友人たちの姿を見つめたまま、静かに涙をこぼした。
「また、会おうね――みんな」
end