私の彼氏さま!!
拳を、ぎゅっと握り締める。
俯いて唇を噛み締めると、温かなものが
目尻から頬を伝い、私の胸元を濡らす。
「汐音、違うよこれは…」
「言い訳なんて聞きたくない!」
困った表情で何かを言おうとした秋くんの言葉を遮って大きな声で叫ぶと、つかつか
と秋くんと女の人の所まで行く。
「いつまでくっついてんの、離れて!!」
女の人と秋くんを引き離すと、そのまま秋くんを押し倒して思い切りビンタをした。
バチンっ
「…」
目を逸らしたまま何も言わない彼と、
他人事のように制服に着替えている女の人。
そして女の人は最後に、
「邪魔が入っちゃった。
帰ったら連絡入れる。
また来るから、その時は気持ちよくしてね」
と言って秋に1回キスをすると、颯爽と帰って行った。