私の彼氏さま!!


意外な事実にぽかんとする私。
中山くんは可愛い系男子で、笑ったら天使みたいだし、スポーツもできるし何よりもとても優しいから、てっきり彼女がいるものだと思っていた。



「いないよ」


「じゃあ好きな人は?」



「…」




あ、あれ?

聞かない方が良かったのかな?


「…いるよ、ずっと好きな子」


目の前の彼はにっこりと微笑む。


「黒い髪がすごくきれいで、好きな人には一途で、すごく優しくて、友達思いな子。
その子に、ずっと片想いしてるんだ」


「そっか。 中山く…夕樹くんが好きな人は、すごく素敵な人なんだね」


「うん。
そこら辺、もっと詳しく聞きたい?」


いたずらっ子のような笑顔を浮かべる夕樹くん。


「聞きたい!」


咄嗟にそう答えていた。

< 61 / 140 >

この作品をシェア

pagetop