私の彼氏さま!!
意外な事実にぽかんとする私。
中山くんは可愛い系男子で、笑ったら天使みたいだし、スポーツもできるし何よりもとても優しいから、てっきり彼女がいるものだと思っていた。
「いないよ」
「じゃあ好きな人は?」
「…」
あ、あれ?
聞かない方が良かったのかな?
「…いるよ、ずっと好きな子」
目の前の彼はにっこりと微笑む。
「黒い髪がすごくきれいで、好きな人には一途で、すごく優しくて、友達思いな子。
その子に、ずっと片想いしてるんだ」
「そっか。 中山く…夕樹くんが好きな人は、すごく素敵な人なんだね」
「うん。
そこら辺、もっと詳しく聞きたい?」
いたずらっ子のような笑顔を浮かべる夕樹くん。
「聞きたい!」
咄嗟にそう答えていた。