私の彼氏さま!!




目が覚めたら朝。


隣には天使みたいに可愛らしい寝顔の夕樹くん。


そっか、私、昨日夕樹くんと…


「…っ//」


どうしよう、考えてるつもりないのに
昨日の色っぽい夕樹くんの声と大人びた表情が私の頭から離れない。


秋くんは積極的で私を引っ張ってくれたけど、夕樹くんは私にペースを合わせてくれてすごく優しかった…。




…って、2人を比べちゃダメダメ!!


秋くんは秋くんだし、夕樹くんは夕樹くん
なんだから。


秋くん、今頃何してるんだろう。

あの人と一緒にいるのかな…。


私が投げつけちゃった婚約指輪、
もう捨てちゃったかな…。




そんなことを考えてる自分がいることに気づき、大きく頭を振る。


もう秋くんとは別れたんだし、
忘れるって決めたのに。



「…汐音?」


「あっ、夕樹くんおはよう。
もしかして起こしちゃった?」



先程までスヤスヤと眠っていた夕樹くんは
いつの間にか起きていた。


「全然。自然と目が覚めただけだよ」


微笑みを浮かべたまま、優しく私の髪の毛と頬を撫でる。

それがとても心地よかった。



「汐音、いま何時か分かる?」

「今?…えーと、8時50分くらい」



そう伝えると夕樹くんは勢い良く起き上がった。
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