私の彼氏さま!!
あらかじめ置いておいた洋服を手に持ち、
布団を体にかき集めて体を起こす。
「俺は気にしないけど」
「私が気にするのっ」
「俺、汐音の体すごく柔らかくて好…ブッ」
言葉を遮るようにベッドの上にあった
クッションを夕樹くんの顔面に投げつける
「夕樹くんのえっち!!//」
「ハハッ、ごめんごめん。
じゃあ俺、リビングにいるよ。
できれば少し急いでくれたら有り難い」
ファミレスのバイトに遅刻しそう、と時計を見ながら苦笑する夕樹くん。
そのまま部屋を出て行った。
「よし。夕樹くんを遅刻させるわけにはいかないし、急がなきゃ」
桜色のワンピースに着替えて上からショールを羽織る。
寝癖のついた髪の毛は櫛で念入りに梳かして、後頭部で髪を少しだけすくってバレッタで留めた。
そして必要最低限の化粧をすると、レモン色のバッグとキャリーバッグを手に持ち、
リビングに向かう。