私の彼氏さま!!

ピンポーン

ピンポーン ピンポン ピンポン ピンポーン


「ち、ちょっと!押しすぎ…」

「こらっ、うるさい愛羅。
インターホンは1回って言ってるだ、ろ…」


ガチャりと開いた扉から顔を覗かせた男性は控えめな声で愛羅を叱った。

と、同時に目が合うとお互いに何となく気まずくなって黙り込む。



「あ、ええと…
愛羅の友人の長倉と言います」


ペコリと頭を下げると、それまで真顔で黙り込んでいた男性はへにゃっと表情を崩した。


「ああ、君が汐音ちゃんね!
話しは聞いてるよ。
初めまして、愛羅の彼氏の丸谷 京平(マルヤ キョウヘイ)です。 よろしくね」


「あ。こちらこそ、宜しくお願いします」



この人が愛羅の彼氏なんだ。

なんか、写メで見たのと随分違う感じだなぁー…


写メで見た彼氏さんはキレイな寝顔で、
いま目の前にいる彼氏さんは、黒縁メガネをかけて少し寝癖(?)がついてる。


あー、メガネか。


漫画とかでよくある、
メガネを外したらイケメンでした!
ってやつですね。


「まぁ立ち話しもなんだし、
どうぞ上がって」


「お、おじゃまします」



玄関に足を踏み入れようとして、ふと足を止める。


そう言えば、何か忘れてるような…?


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