初恋チョコレート


そのチョコレートはカバンの中に大切にしまった。

大切な大切な、両親からもらったチョコレート。

お父さんが腕時計を見て言った。


「お、まだこんな時間か。夕食まで時間があるな。空、近くの森でも行こうか」

「森があるの!?行きたいっ」


お父さんに手をひかれ、まだ明るい森に入った。


「森がワサワサしてるねぇ」

「本当だなぁ」


手を握り締めればさらに強く握ってくれる。

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