初恋チョコレート
全員ぞろぞろ保健室から出て行き、保健の先生も職員室に行った。
残ったのはあたしと大河だけ。
「……陽毬、戻んねぇの?」
「大河が心配だしね。……ねぇ、大河ボーッとしてたんだって?どしたの?」
聞くと大河は目を伏せた。
「あたしに言えないこと?」
「そういうんじゃねぇけど……」
隠し事があるとすぐもごもごするのが大河の悪い癖だ。
「大河ー?」
俯いている大河に手を伸ばすと、そのまま大河の腕の中へ。