エチュード ~即興家族(アドリブファミリー)~
「よぉ、アキちゃん。秀一郎は」
「まだ眠ってる。だけど容態は安定してるよ」
「そっか」
移植手術は、初めの第一歩、といったところだけど、同時に大きな一歩でもある。
これをしないと、もっと先には進めないから。
「善。どうもありがとう。あなたのおかげで、秀一郎は・・・」
「いいって。俺が適合したのは、たまたま。でも、もし合ってなかったら、俺はアキちゃんみたく、適合者を探し回ってただろうし。ま、これで秀が助かる確率は、グーンと高くなったって医者さんも言ってたし。ホント、よかった」
と言った善は、どことなく「父親」の雰囲気を漂わせているように、私には見えた。
「まだ眠ってる。だけど容態は安定してるよ」
「そっか」
移植手術は、初めの第一歩、といったところだけど、同時に大きな一歩でもある。
これをしないと、もっと先には進めないから。
「善。どうもありがとう。あなたのおかげで、秀一郎は・・・」
「いいって。俺が適合したのは、たまたま。でも、もし合ってなかったら、俺はアキちゃんみたく、適合者を探し回ってただろうし。ま、これで秀が助かる確率は、グーンと高くなったって医者さんも言ってたし。ホント、よかった」
と言った善は、どことなく「父親」の雰囲気を漂わせているように、私には見えた。