エチュード ~即興家族(アドリブファミリー)~
「うん」
「・・・似てねえな。だんなさんかと思った」
「えぇっ!?どこからそんな・・・大体、兄とは名字が同じじゃない」
「アキちゃんの名字、うろ覚えだったから、旧姓なんだったっけって考えてたんだよなぁ」
「あぁ・・・そぅ」
「じゃあアキちゃん、今独身?」
「・・・そうだけど?」
「そっか。分かった」
分かったって・・・何が。
と聞こうかと思ったけど、善の彼女の発言の方が早かった。
「善、そろそろ行かないと、ここにいることバレちゃうよ」
「あ?あぁ・・・そーだな。じゃあアキちゃん。またな」
「え?また、って・・・」
「秀の見舞いに来る」
「・・・え」
「いつになるかは分かんねえけど、一回は絶対来る」
「それはちょっと・・・」
「善っ。早く」と言って腕を引っ張る彼女の手を、善は優しくふりほどくと、私の腕を掴んで、少し離れたところへ連れて行った。
「・・・似てねえな。だんなさんかと思った」
「えぇっ!?どこからそんな・・・大体、兄とは名字が同じじゃない」
「アキちゃんの名字、うろ覚えだったから、旧姓なんだったっけって考えてたんだよなぁ」
「あぁ・・・そぅ」
「じゃあアキちゃん、今独身?」
「・・・そうだけど?」
「そっか。分かった」
分かったって・・・何が。
と聞こうかと思ったけど、善の彼女の発言の方が早かった。
「善、そろそろ行かないと、ここにいることバレちゃうよ」
「あ?あぁ・・・そーだな。じゃあアキちゃん。またな」
「え?また、って・・・」
「秀の見舞いに来る」
「・・・え」
「いつになるかは分かんねえけど、一回は絶対来る」
「それはちょっと・・・」
「善っ。早く」と言って腕を引っ張る彼女の手を、善は優しくふりほどくと、私の腕を掴んで、少し離れたところへ連れて行った。