エチュード ~即興家族(アドリブファミリー)~
「秀のことは書かれてない。その点は確認できた。秀のことを知ってるのかどうかまでは、今の段階では俺サイドもまだ分かんねえんだ。だが、記者さんたちが秀のことを知っても、表立つことはさせない」
「・・・たとえば」
「名前出したり。写真掲載はもちろんNG。秀は10歳ってのもあるが、まだ入院中だしな。プライバシーは絶対守る。アキちゃん、できたら仕事へ行くのは当分控えてほしい。まだアキちゃんの職場はどこかまでは、調べついてないと思うんだが、どこに記者さんが張ってるか分かんねえしな。ホントは外出ること自体、控えてほしいんだが、それは無理だし」
「・・・・・・しょ」
「え?何」
「当たり前でしょ!私は・・・私や秀一郎のプライバシーの一部を公にさらすなんて、そんなことは望んでない!確かに・・・あなたに秀一郎を助けてほしいと頼んだのは私よ?そして実際、あなたは秀一郎を助けてくれた。そのことについては、本当に感謝してる。だけど・・・あぁ、自分がワガママなこと言ってるって分かってる。息子の命が救われただけでもありがたいと思えって・・・欲張ってるって分かって・・・」と私が言ってる途中で、「アキちゃんがそう思うのは当然のことだ」と善が言った。
「・・・たとえば」
「名前出したり。写真掲載はもちろんNG。秀は10歳ってのもあるが、まだ入院中だしな。プライバシーは絶対守る。アキちゃん、できたら仕事へ行くのは当分控えてほしい。まだアキちゃんの職場はどこかまでは、調べついてないと思うんだが、どこに記者さんが張ってるか分かんねえしな。ホントは外出ること自体、控えてほしいんだが、それは無理だし」
「・・・・・・しょ」
「え?何」
「当たり前でしょ!私は・・・私や秀一郎のプライバシーの一部を公にさらすなんて、そんなことは望んでない!確かに・・・あなたに秀一郎を助けてほしいと頼んだのは私よ?そして実際、あなたは秀一郎を助けてくれた。そのことについては、本当に感謝してる。だけど・・・あぁ、自分がワガママなこと言ってるって分かってる。息子の命が救われただけでもありがたいと思えって・・・欲張ってるって分かって・・・」と私が言ってる途中で、「アキちゃんがそう思うのは当然のことだ」と善が言った。