一度でいいから好きだと言って
「斯波さんーーー!?」
肩を抱く手に力が入り、キスをされる。
1階まで降りるつもりがやけに早くエレベーターのドアが開き、腕を取られて斯波さんに客室のドアが並ぶ廊下を引っ張られて歩く。
暫く歩くと斯波さんがポケットからキーを出し、部屋の鍵を開けて押し込まれた。
「斯波さん!」
「警戒心無さすぎ」
斯波さんの口角が上がる。
抱き上げられて、ベッドまで連れて行かれ、優しく降ろされ、ハイヒールを脱がされた。
上から斯波さんが見下ろして満足そうに微笑む。
「・・・・・わたしなんか抱いても面白くないですよ・・・・・?」
「抱いてみないとわからへんやろ?」
「わかりますよ・・・・・わたし面倒な処女ですから」
斯波さんが驚いたように見つめてくる。